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【ネタバレあり】映画『インファナル・アフェア』感想と見どころ。スパイものの原点にして頂点!

こんにちは、映画好きライターの田中です。

ほぼ毎日映画を観ている私が、おすすめしたい映画をご紹介。

本日取りあげるのは、潜入捜査ものの金字塔映画として名高い『インファナル・アフェア』です。

「同年代の警官とマフィアが互いの組織に潜入する」と言う設定の面白さに心を鷲掴みされ、筆者のオールマイベストといっても過言ではない本作。

レビューサイトなども参考にしつつ、筆者の個人的な感想を述べていきたいと思います。

後にハリウッドでリメイクされた『ディパーテッド』も、もちろん、大好きです!▼

※ネタバレ含みます

概要

警察とマフィア、相対する組織に潜入した2人の青年の生き様を描いた香港ノワール。

マフィアに潜入するヤンをトニー・レオン、警察に潜入するラウをアンディ・ラウが演じる。2003年、ヤンとラウの若き日を描いた『インファナル・アフェア 無間序曲』、本作のその後を描く『インファナル・アフェアIII』が製作され、3部作となる。

設定の面白さから、何度もリメイクされている。

ハリウッド版の『ディパーテッド』、日本でドラマ化された『ダブルフェイス』の元ネタとなった作品としても有名。

映画『インファナル・アフェア』の配信状況

2023年9月21日現在、以下の動画配信サービスで視聴できます。

サービス名 視聴状況 初回お試し
U-NEXT 丸

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Hulu 丸

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プライム・ビデオ 丸

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あらすじ

1991年、ストリートで育ち、香港マフィアとなった青年ラウは、組織のボスにより警察学校へ送り込まれる。

一方、警察学校の優等生ヤンは、突然退学となる。ヤンは、警視に能力を見込まれ、マフィアへの潜入捜査を命じられた。

やがてラウとヤンは、それぞれの組織でスパイとして暗躍。

10年後、警察はヤンから大規模な麻薬取引の情報を受け取る。しかし、警察の動向は、ラウによりマフィア側には筒抜けであった。検挙も取引も失敗に終わり、警察側、マフィア側双方がスパイの存在に気づきはじめる…。

映画『インファナル・アフェア』の感想

映画『インファナル・アフェア』の感想や見どころをご紹介します。

潜入捜査ものの原点

本作は、スパイとして警官になったマフィアと、マフィアに潜入した警官を描いた物語で、潜入捜査ものの原点と言われることも多いです。

作中では、正義を掲げ警察学校に入ったにも関わらず、マフィアに潜伏しスパイをしなければいけないヤンの葛藤が深く描かれていました。

さらに、単なる潜入捜査ものではなく、二人の男が相対する組織にお互い潜入するというダブルスパイものであることが、面白さをさらに際立てていると感じます。

どちらも己の正義のために任務を遂行し、潜入した組織にバレるかバレないかの瀬戸際を攻める攻防合戦は、視聴者に緊迫感を与え、最後まで飽きることなく楽しめるエンターテイメントとしてとてもクオリティの高い作品に仕上がっています。

主人公二人の魅力

本作の大きな魅力は、やはり主人公の「ラウ」と「ヤン」の二人でしょう。私はほんっとうに、ラウとヤンが大好き。甲乙つけがたいくらい、二人とも魅力的な男なのです。

ラウのしたたかさ

まず、アンディ・ラウの演じたラウ。彼はマフィアでありながら、組織のボスに促され、スパイ目的のために警察になります。

ラウもヤンもエリート警官であることは変わりないですが、ヤンと比べたラウの大きな魅力は、クレバーなドライさでしょう。

ラウはどこか人間味がなく、目的遂行のため終始冷静で慎重な言動を徹底します。切れ者であることが、鋭い目つきからも伺えます。

それは、マフィアであることによる「失うもののなさ」が関係しているのかもしれません。

物語終盤は裏切り裏切られ、登場人物がどんどん死んでいきます。そんななか、ラウは咄嗟の判断力でついに最後まで生き延びました

このラストは、主人公どちらも死んだディパーテッドとは異なります。ラウが生き残ったことで、どこか後味の悪さを感じた人もいたようです。

しかし私は、紆余曲折ありつつラウが生き残ったという事実が、彼の恐るべきしたたかさを如実に表していて、むしろ必然なラストに感じました。

どんな事実があろうと、すべてをひた隠しにして生きていこうとする強さは、間違いなくラウにしかない魅力でしょう。

ヤンの優しさ

次に、トニーレオンが演じたヤン。ヤンは警察学校の優等生でしたが、突然退学となりマフィアへの潜入捜査を命じられました。

そこから10年間、ヤンはマフィア組織に潜伏し続けました。

そんな背景からでしょうか。ヤンにはラウのような洗練された雰囲気はなく、常にどこかくたびれた哀愁が漂っています。

きっと、10年でさまざまなものを見たのでしょう。その多くは、正義とはかけ離れたものだったはずです。

しかし、組織への潜伏のなかで、ヤンのマフィア組織への憎しみが完璧なものだったかといえば、そうではないと感じます。

ヤンには、警察とマフィア、どちらの組織へも、ある種の「情」が確かに存在していたように感じるのです。特にヤンを庇って死んだ同僚のキョンに対しては、世話のかかる弟のような気持ちを抱いていたことが伺えますし、唯一警察側で事情を知っているウォン警視に対しても、とても深い恩義を感じていたでしょう。

そういった根っこにある、自分でも抗えない優しさこそが、ヤンの大きな魅力だと思います。

本来温かい人間であり、人の優しさを諦めきれないヤンだからこそ、最後まで生き延びることができなかったのかもしれません。そう思うと、あまりに切ないですね。

似たもの同士だが対照的に描かれる二人

先述したとおり、敵組織の一員になりきりスパイを行う似たもの同士のラウとヤンですが、その性格や状況は対照的に描かれているのが印象的です。

まず、ラウとヤンは佇まいが対照的です。

ぴしっとしたスーツを着ていつも涼しげなラウと、くたびれた革ジャンを着て無精髭を生やした疲れ切ったヤン

その姿だけで、二人がどのような10年間を送ってきたかが容易に想像できて面白いです。

また、組織との関わり方も対照的です。

ラウはマフィア組織のボスであるサムに対して一線を引いており、あくまでビジネスライクな関係性を保っています。最後、自分の利益にならないと感じたらあっさりとサムを殺してしまうところからも、冷酷な一面が伺えます。

反してヤンは、警察側のウォン警視とは非常に深い信頼関係を築いており、誕生日にも時計をプレゼントされ喜んでいました。さらにマフィア側とも完全に一線を引いているわけではなく、弟分的存在のキョンを気にかける場面もありました。

本作を観ていると、厳しい裏社会において「ほだされたら負け」だということが分かります。

最後まで情にほだされず生き残ったラウと、優しさゆえに死んでしまったヤンを見ていれば一目瞭然です。

美しく示唆的な二人のファーストシーン

ラウとヤンが初めて出会う冒頭のシーンは、とても示唆的です。

ラウはアンプを購入するため、電気屋に赴きます。そこで店番をしていたヤンは、ラウが警察とも知らずにアンプを勧めますが、ラウはヤンよりもより良いケーブルを知っていました。

さらにヤンは、「この店のスピーカーは高いから」と他の店を紹介します。

このささやかな描写からも、世渡り上手で運が良いラウと、優しさゆえに身を滅ぼすヤンの結末が示唆されていたのではないでしょうか。とても美しい伏線の張り方です。

ぜひ、観賞後にもう一度このシーンを観てみてください。二人の会話に、また違った印象を受けることでしょう。

映画『インファナル・アフェア』が楽しめる人の特徴

映画『インファナル・アフェア』が楽しめる人の特徴は、下記のとおりです。

  • サスペンスものが好き
  • ハラハラドキドキしたい
  • 最後まで飽きず緊張感が続く映画を観たい
  • ジェットコースターのような映画が好き
  • 人間の対立構造を描いた作品が好き
  • 香港ノワールが好き
  • マフィアものが好き

映画『インファナル・アフェア』が好きな人におすすめの映画

ここでは、映画『インファナル・アフェア』が好きな人におすすめの映画をご紹介します。ぜひ併せてご覧ください!

ディパーテッド

貧困と犯罪が渦巻く街、ボストン。

マフィアのボス・コステロに育てられたコリンは、コステロの内通者として警察へ送り込まれる。一方犯罪者の一族に生まれたビリーは、自らの生い立ちと決別すべく、警察官を目指す。

警察学校を卒業した優等生のビリーは、コステロの仕切るマフィア組織への潜入捜査を命じられる。コリンは、エリート警察官として最前線で活躍しながら、密かに警察の動きをコステロに報告し続けていくが……。

『インファナル・アフェア』をリメイクした、クライムサスペンス。

巨匠マーティン・スコセッシがメガホンを取り、レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォールバーグなど豪華キャストが揃う。「犯罪組織に潜入した警察官」と、「警察に潜入したギャング」の戦いを描く。

2007年、第79回アカデミー賞で作品賞・監督賞などの4部門を受賞した。

ダブルフェイス

刑事の高山亮介は、家族も無く荒れていた少年時代に、織田組組長の織田大成に出会い、実の親子同然に世話をしてもらい大学に進学する。 そして、織田組を守るため刑事になり、警察官として活躍しながら、内部機密を織田に報告していたが…。

『インファナル・アフェア』をモチーフとした日本ドラマ。

麻薬密売組織に潜入する捜査官と、警察官に成りすまし組織に情報を流すスパイをそれぞれ主人公とし、警察と犯罪組織が繰り広げる攻防、二人の宿命的な出会いを描く。

西島秀俊主演の前編『ダブルフェイス 潜入捜査編』は、TBS「月曜ゴールデン特別企画」として2012年10月15日 に初放送。

香川照之主演の後編『ダブルフェイス 偽装警察編』は、WOWOWで2012年10月27日に初放送され、のちにTBS・WOWOW両局で両編とも再放送される。

『インファナル・アフェア』の日本版です。

最後まで行く

ある年の瀬の夜、刑事の工藤は、危篤の母のもとに向かうため雨の中、車を走らせていた。しかし妻からの着信で、母の最期に間に合わなかったことを知る。

そしてそのとき、車の前に現れたひとりの青年を誤って轢いてしまう。慌てた工藤は必死に男の遺体を車のトランクに入れ、その場を立ち去る。

母の葬儀場に着いた工藤は、男の遺体を母と同じ棺桶に無理やり入れ、母とともに斎場で焼こうと試みる。そのときスマホに「お前は人を殺した。知っているぞ」というメッセージが入り、工藤は腰を抜かす。

メッセージを送ったのは、県警本部の監察官・矢崎だった。工藤は、矢崎から追われる身になってしまう。

日本では2015年に公開された韓国映画『最後まで行く』をリメイクした、クライムサスペンス作品。

裏金作りに関わった刑事が、ひき逃げ事故を起こしたことをきっかけに、次々と災難に見舞われていく。

監督は『新聞記者』『ヴイレッジ』の藤井道人。主人公の工藤を『ヘルドッグス』の岡田准一、工藤を追い詰める監察官、矢崎役に『ヤクザと家族 The Family』で藤井監督と組んだ綾野剛。

そのほか広末涼子、磯村勇斗、杉本哲太、柄本明ら豪華キャストが共演。

まとめ

以上、映画『インファナル・アフェア』の感想をご紹介しました。

本作は設定の面白さから、その後もさまざまなリメイク作品が作られています。ぜひ展開の違いを楽しみながらチェックしてみてほしいです。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!