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【ネタバレあり】映画『ミステリー・トレイン』感想と見どころ。エルヴィスに優しく包まれる夜

こんにちは、映画好きライターの田中です。

ほぼ毎日映画を観ている私が、おすすめしたい映画をご紹介。

本日取り上げるのは、ジム・ジャームッシュ監督の第四作目『ミステリー・トレイン』です。

※ネタバレ含みます

概要

ロックンロールの町、メンフィスのホテルに3組の旅人が訪れる…。一夜を3話のオムニバスで描いたジャームッシュ監督の第4作目。

『ベニーニ夫人』のニコレッタ・ブラスキ、『レザボア・ドッグス』のスティーブ・ブシェミほかスクリーミン・ジェイ・ホーキンスやジョー・ストラマーなど異色の顔合わせに、工藤夕起と永瀬正敏の主演が日本でも話題となった。

映画『ミステリー・トレイン』の配信状況

2023年11月14日現在、以下の動画配信サービスで視聴できます。

サービス名 視聴状況 初回お試し
U-NEXT 丸

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プライム・ビデオ 三角

レンタル

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Hulu バツ

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映画『ミステリー・トレイン』の感想

映画『ミステリー・トレイン』の感想や見どころをご紹介します。

交差する3つの物語

本作は、三者三様、それぞれのストーリーが少しずつクロスオーバーしていくオムニバス作品です。

  • 横浜からメンフィスへと観光に訪れた若い日本人カップル「far from Yokohama 」
  • イタリア未亡人が同年代の女性とホテルで相部屋になり不思議な体験をする「a ghost 」
  • 酒屋の主人を撃ってしまった3人の男の逃亡劇「lost in space 」

この3つの物語が、メンフィスの街を舞台に展開されていきます。

同じホテルにいるのに、決して交わらない人々。
どの物語にもフロントの支配人とベルボーイが登場しますが、中立な立場として物語に影響することなく描かれています。

ファー・フロム・ヨコハマ

まず、「far from Yokohama」の、ミツコとジュン。とても可愛らしいカップルですよね。

この二人を見ているとすごくほっこりするのですが、どこか寂しくもなります。それは、かつて恋人や友人と二人きりで海外旅行したときの、あの心細さを思い出すからかもしれません。

背伸びしたパンキッシュスタイル、気張ったジャケット。言語も通じず不慣れな場所で、虚勢を張るように歩くジュン。常に自信なさ気な下がり眉で、ジュンの後を着いていくミツコ。

恋人と一緒だとしても、いや、恋人と一緒だからこそ、二人きりは時に寂しく感じるのです。

知らない土地で、言葉が通じるのは目の前のこの人だけ。でも100%この人を信用できるのだろうか。いや、この人のことだって私はよく知らない…。心細い場所で、一緒にいられる嬉しさと、すべてを委ねられない寂しさ。

そんな海外旅行中の恋人同士の機微を、本作はなんとも的確に表しているのです。

ア・ゴースト

「a ghost 」主人公は、ローマからやってきた未亡人のルイーザです。空港にいた彼女はトラブルに見舞われ、仕方なくメンフィスに滞在することに。

メンフィスという場所は、女性が一人で滞在するにはいささか治安が悪すぎるのかもしれません。ルイーザはことごとく町人にカモにされ、いらない雑誌を大量に買わされてしまいます。

一刻も早く平穏な場所で落ち着きたいと思ったルイーザは、例のホテルを見つけ、飛び込みます。

ルイーザは、たまたま居合わせたディディというおしゃべりな女性と、ひょんなことから相部屋することに。

ディディを世間話や身の上話をしていると、突然きこ会えてくる「ブルー・ムーン」の音色。そしてルイーザは、ほんの一瞬、エルヴィスの幽霊を目撃します。

空港での足止め。男たちに追われ、行き着いたホテルでよく喋る女性との相部屋。極め付けは、エルヴィスの幽霊! なんと奇怪な夜なのでしょう。

ロスト・イン・スペース

「lost in space 」の最初の舞台は、ある酒場。一人の男・ジョニーが、恋人のディディに別れを告げられ、おまけに仕事をクビになり、やけになって泥酔している場面です。さらに懐には拳銃があり、なんとも危険な状況。

ジョニーを心配するディディの兄・チャーリーと友人のウィルがは、気晴らしにジョニーを町へと連れ出すことに。

ところが、ジョニーはすでに泥酔しやけくそ。彼らが立ち寄った酒場で、店主が黒人のウィルに差別発言をしたことに対し憤慨したジョニーは、思わず店主を発砲してしまう。ここから彼らの逃亡劇が始まる…。

というわけでお約束どおり、彼らは例の安宿へと赴くわけです。

安宿の一番みすぼらしい部屋に身を隠した三人。酒は回り、先は見えない。絶望したジョニーは自殺を試みるが、二人に止められ揉み合いに。その結果、チャーリーが負傷してしまう。そこで一発の銃声。

この銃声は、「far from Yokohama」でも、「a ghost」でも聞こえており、ここで3つの物語の共通点が見えてくるわけです。

つまり、すべての人間が銃声を聞いている。

それがどういう意味か。いいえ、意味なんてありません。あったとしても、たまたま同じ列車に乗り合わせた。それくらいのものでしょう。

彼らを優しく包み込むエルヴィスプレスリー

本作は、エルヴィスの出生地である「メンフィス」でのそれぞれの一夜が描かれています。

どのパートにも、度々登場する「エルヴィス・プレスリー」の気配。真夜中にラジオから流れる「ブルー・ムーン」は、彼らを優しく包み込んでくれます。

本作では、登場人物の成長や変化はほとんどないし、劇的な展開も特にありません。最後もなんとなく終わる感じで、明瞭快活、気分爽快な映画とはお世辞にもいえません。

それでも、メンフィスの裏寂れた夜と古びたホテル、そこから聞こえる「ブルー・ムーン」の優しくどこか不気味な音色は、まるで自分が過去にメンフィスを旅したのではないかと思えるほど解像度が高く胸に刻まれています。

「ブルー・ムーン」を聴くと今でも寂しく心細い気持ちになれるのは、間違いなく本作のおかげで、それだけ影響力のある作品といえます。

映画『ミステリー・トレイン』が楽しめる人の特徴

映画『ミステリー・トレイン』が楽しめる人の主な特徴は、下記のとおりです。

  • オムニバス作品が好き
  • 夜の雰囲気が好き
  • メンフィスに旅してみたい
  • エルヴィスプレスリーが好き
  • 一人でゆっくり映画を観たい
  • 静かな夜に映画を観たい
  • 夜が好き

映画『ミステリー・トレイン』が好きな人におすすめの映画

ここでは、映画『ミステリー・トレイン』が好きな人におすすめの映画をご紹介します。ぜひ併せてご覧ください。

ナイト・オン・ザ・プラネット

空港帰りの大物エージェントを乗せる若い運転手。英語の通じない運転手、盲目の女性客と口論する運転手、神父相手に話し出したら止まらない運転手、酔っ払い客に翻弄される運転手。地球という同じ星の、同じ夜空の下で繰り広げられる、それぞれ異なるストーリーを描く。

ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキの5つの都市で同時刻に走るタクシーで起きる物語をオムニバスで描く、ジム・ジャームッシュ監督作品。

ウィノナ・ライダー、ジーナ・ローランズ、ロベルト・ベニーニら豪華キャストが集結。

シングルス

舞台はワシントン州シアトル。失恋直後のリンダは、ライブハウスで偶然出会ったスティーヴと恋に落ちる。一方、スティーヴと同じ独身専用アパートに住むジャネットは、ミュージシャンのクリフを振り向かせるため、ある決心をする…。

シアトル・サウンドにのせて、グランジルックの若者たちが繰り広げる恋模様。ブリジット・フォンダ、マット・ディロンら、豪華キャストが集結。監督は『ザ・エージェント』のキャメロン・クロウ。

パリところどころ

ジャン=リュック・ゴダールやエリック・ロメールなど、ヌーヴェルヴァーグを代表とする6人の監督が「サンドニ街」、「北駅」、「サンジェルマン・デ・プレ」などパリの実在の場所を舞台にオムニバス形式で物語を描いた作品。

まとめ

以上、映画『ミステリー・トレイン』の感想や見どころをご紹介しました。

ジム・ジャームッシュ作品のなかでも特に好きな本作。一人旅の安宿で観ると、さらに情緒が増して最高です。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!