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【ネタバレあり】映画『ディパーテッド』の感想と見どころ。最高のダブルスパイ設定、ジャックニコルソン流石の存在感

こんにちは、映画好きライターの田中です。

ほぼ毎日映画を観ている私が、おすすめしたい映画をご紹介。

今回取り上げるのは、2007年日本公開のクライムサスペンス映画『ディパーテッド』です。

二人の男が、相対する組織へ潜入するダブルスパイものという、何杯でもご飯が食べれてしまいそうな美味しい設定の本作。『ディパーテッド』の魅力をお伝えしていければと思います。

※ネタバレ含みます

概要

2002年製作の大ヒット香港映画『インファナル・アフェア』をリメイクした、クライムサスペンス。

巨匠マーティン・スコセッシがメガホンを取り、レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォールバーグなど豪華キャストが揃う。「犯罪組織に潜入した警察官」と、「警察に潜入したギャング」の戦いを描く。

2007年、第79回アカデミー賞で作品賞・監督賞などの4部門を受賞した。

『ディパーテッド』の配信状況

2023年7月3日現在、以下の動画配信サービスで視聴できます。

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あらすじ

貧困と犯罪が渦巻く街、ボストン。

マフィアのボス・コステロに育てられたコリンは、コステロの内通者として警察へ送り込まれる。一方犯罪者の一族に生まれたビリーは、自らの生い立ちと決別すべく、警察官を目指す。

警察学校を卒業した優等生のビリーは、コステロの仕切るマフィア組織への潜入捜査を命じられる。コリンは、エリート警察官として最前線で活躍しながら、密かに警察の動きをコステロに報告し続けていくが……。

『ディパーテッド』の感想

まずは、映画『ディパーテッド』のざっくりした感想をお伝えします。

2人の「似た男」が、相対する組織へ潜入

本作は、なんといっても設定が最高ですよね。

マフィアに育てられたエリート警察官のコリンと、犯罪者の一族に生まれた優等生のビリー。容姿も生い立ちも似ている二人の青年が、相対する組織へ潜入し、お互いがスパイとなって暗躍します。

そして二人はある女性を通し、不運にも繋がってしまう…。

この設定から分かるとおり、劇中では常に緊張感が続き、いつスパイ活動がバレてしまうのかハラハラしっぱなしです。

コリンもビリーも、事実を隠して組織の一員になりすましているので、ほっと息をつける暇がありません。緊迫した日常に唯一癒しを与えてくれそうな女性でさえ、二人を繋ぐ危うい掛橋なのです。

ビリーとコリン。どっちに感情移入する?

対立する組織に、互いに潜入するコリンとビリー。どちらに感情移入するかで、作品の見え方も変わってくるでしょう。

冒頭の生い立ち描写でコリンに感情移入

私は、コリンに感情移入しました。それは、劇中の冒頭がコリンの生い立ちから始まっており、自然とコリンを主人公として捉えて見始めたからです。

コリンの幼少期の描写があったおかげで、コリンを育て上げた恩人、コステロに報いるため警察に潜入するという道理も分かります。マフィア側の人間ではあるものの、完全な悪役には映らないのです。

さらに終盤、そんな信頼していたコステロにも裏切られていたコリン。不憫でなりません。何度観ても、やっぱりコリンに特別感情移入してしまいます。

立場的に圧倒的不利なビリーに感情移入

一方、ビリーに感情移入する気持ちも分からないわけではありません。

警察へ侵入したコリンに対し、マフィアという犯罪組織にスパイとして潜入したビリーは圧倒的に不利でリスキー。常に命の危険に晒されている状況なので、精神的にはコリン以上にキツいものがあるはずです。

さらにビリーは、味方であるはずの警察側も完全に信じられるわけではありません。もともと、不本意な形でマフィアへの潜入捜査を命じられたビリー。万が一潜入先で不都合があっても、その事実は警察という権力でねじ伏せられてしまう恐れもあるのです。

こう書くと、不憫さではビリーに軍配が上がりそうです。

作品の構図自体が「正義」対「悪」という単純なものではなく、警察側も胸を張って正義とはいえない状況なので、あとはどちらの青年に好感が持てるかという話になってくるかもしれません。…コリン派ビリー派という話題で、何時間でも語れそうですね。

『ディパーテッド』の見どころ

次に、『ディパーテッド』の見どころを深堀りしていきましょう。

最後まで続く緊張感、ラスト30分の決着

『ディパーテッド』の見どころについては、最初から最後までずっと、と言いたくなります。

が、特にラスト30分前後の盛り上がりは必見でしょう。

物語の構成上、はじめから終わりまでどきどきしっぱなしですが、特に最後の30分あたりは、怒涛の展開が続きます。

急ピッチで種明かしが進み、誰が味方で誰が裏切っていたのかという、物語の根幹を揺るがす衝撃の事実が次々と明かされていきます。

そしてとにかく、モブから主要キャラクターまで人が死んでいきます。きっとあなたも開いた口が塞がらないまま、エンディングを迎えることでしょう。

黒幕ジャックニコルソンの存在感

結局のところ、物語の黒幕はジャックニコルソン演じるコステロだったわけですが。

とにかく、このジャックニコルソンの演技と存在感は圧倒的でした。常に先を見据えている余裕のある雰囲気、不穏で邪悪な表情。忘れられません。

コステロは、アイルランド系マフィアのボスで、70歳。欲しいものは自分の手で奪うのが信条で、高齢となった現在でも、自ら現場におもむき、犯罪行為に加担します。

対立していたイタリア系マフィアの男とトラブルを起こしたビリーに目をつけ、仲間に引き入れます。しかし、完全に信頼しているわけではなく、ことあるごとにビリーを脅してスパイかどうかのテストをしており、抜かりはありませんでした。

FBIとも通じており、仲間を売って犯罪行為を見逃してもらっていました。このことは、コリンもビリーも知りませんでした。

このように、コステロはかなりの曲者。表面的には友好的で無邪気に接していても、腹の中ではいつも人を疑っていたのです。

作品をよりヘビーでスリルあるものにしていたのは、間違いなくジャックニコルソンの怪演のおかげでしょう。

『ディパーテッド』が楽しめる人の特徴

映画『ディパーテッド』が楽しめる人の主な特徴は、下記のとおりです。

  • リメイク元『インファナル・アフェア』が好き
  • サスペンスものが好き
  • ハラハラドキドキしたい
  • 最後まで飽きず緊張感が続く映画を観たい
  • ジェットコースターのような映画が好き
  • 人間の対立構造を描いた作品が好き

『ディパーテッド』が好きな人におすすめの作品

ここでは、映画『ディパーテッド』が好きな人におすすめしたい作品をご紹介します。ぜひ併せてご覧ください!

インファナル・アフェア

1991年、ストリートで育ち、香港マフィアとなった青年ラウは、組織のボスにより警察学校へ送り込まれる。

一方、警察学校の優等生ヤンは、突然退学となる。ヤンは、警視に能力を見込まれ、マフィアへの潜入捜査を命じられた。

やがてラウとヤンは、それぞれの組織でスパイとして暗躍。

10年後、警察はヤンから大規模な麻薬取引の情報を受け取る。しかし、警察の動向は、ラウによりマフィア側には筒抜けであった。検挙も取引も失敗に終わり、警察側、マフィア側双方がスパイの存在に気づきはじめる…。

警察とマフィア、相対する組織に潜入した2人の青年の生き様を描いた香港ノワール。

マフィアに潜入するヤンをトニー・レオン、警察に潜入するラウをアンディ・ラウが演じる。2003年、ヤンとラウの若き日を描いた『インファナル・アフェア 無間序曲』、本作のその後を描く『インファナル・アフェアIII』が製作され、3部作となる。

『ディパーテッド』の元ネタとなった作品です。

ダブルフェイス

刑事の高山亮介は、家族も無く荒れていた少年時代に、織田組組長の織田大成に出会い、実の親子同然に世話をしてもらい大学に進学する。 そして、織田組を守るため刑事になり、警察官として活躍しながら、内部機密を織田に報告していたが…。

『インファナル・アフェア』をモチーフとした日本ドラマ。

麻薬密売組織に潜入する捜査官と、警察官に成りすまし組織に情報を流すスパイをそれぞれ主人公とし、警察と犯罪組織が繰り広げる攻防、二人の宿命的な出会いを描く。

西島秀俊主演の前編『ダブルフェイス 潜入捜査編』は、TBS「月曜ゴールデン特別企画」として2012年10月15日 に初放送。

香川照之主演の後編『ダブルフェイス 偽装警察編』は、WOWOWで2012年10月27日に初放送され、のちにTBS・WOWOW両局で両編とも再放送される。

『ディパーテッド』のもとになった『インファナル・アフェア』の日本版です。

全世界でリメイクされているあたり、やはりダブルスパイものの設定は最高に美味しいということが分かりますね。

最後まで行く

ある年の瀬の夜、刑事の工藤は、危篤の母のもとに向かうため雨の中、車を走らせていた。しかし妻からの着信で、母の最期に間に合わなかったことを知る。

そしてそのとき、車の前に現れたひとりの青年を誤って轢いてしまう。慌てた工藤は必死に男の遺体を車のトランクに入れ、その場を立ち去る。

母の葬儀場に着いた工藤は、男の遺体を母と同じ棺桶に無理やり入れ、母とともに斎場で焼こうと試みる。そのときスマホに「お前は人を殺した。知っているぞ」というメッセージが入り、工藤は腰を抜かす。

メッセージを送ったのは、県警本部の監察官・矢崎だった。工藤は、矢崎から追われる身になってしまう。

日本では2015年に公開された韓国映画『最後まで行く』をリメイクした、クライムサスペンス作品。

裏金作りに関わった刑事が、ひき逃げ事故を起こしたことをきっかけに、次々と災難に見舞われていく。

監督は『新聞記者』『ヴイレッジ』の藤井道人。主人公の工藤を『ヘルドッグス』の岡田准一、工藤を追い詰める監察官、矢崎役に『ヤクザと家族 The Family』で藤井監督と組んだ綾野剛。

そのほか広末涼子、磯村勇斗、杉本哲太、柄本明ら豪華キャストが共演。

二人の警察官の攻防を描いた本作。ラストの爽快などんでん返しも含め、『ディパーテッド』好きは絶対に楽しめる名作だと思います。

まとめ

以上、映画『ディパーテッド』の感想や見どころをご紹介しました。

本作は、リメイク元の『インファナル・アフェア』3部作や、日本版のドラマ『ダブルフェイス』など、関連作品を無限に楽しめるのもポイント。

ぜひ芋づる式に作品をチェックして、ダブルスパイものの虜になっちゃってください。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!