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【ネタバレあり】映画『マイ・エレメント』の感想。火と水、正反対の二人による奇跡のラブストーリー

こんにちは、映画好きライターの田中です。

ほぼ毎日映画を観ている私が、おすすめしたい映画の感想や見どころをご紹介。

本日取り上げるのは、2023年公開のピクサーが手がけるファンタジックなラブストーリー『マイ・エレメント』です。

※ネタバレ含みます

概要

「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」「リメンバー・ミー」など多くの独創的なヒット作を世に送り出してきたピクサー・アニメーション・スタジオが、「火」「水」「土」「風」たちのエレメント(元素)の世界を舞台に描いた長編アニメーション作品。

監督は『アーロと少年』のピーター・ソーン。声優はエンバー役に『ハーフ・オブ・イット 面白いのはこれから』のリア・ルイス。ウェイド役に『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』などに出演したマムドゥ・アチー。日本語吹き替え版では、エンバー役を川口春奈、ウェイド役を「Kis-My-Ft2」の玉森裕太が演じた。

同時上映作品は、短編『カールじいさんのデート』。

あらすじ

舞台は、火、水、土、風という多種多様なエレメントたちが暮らすエレメント・シティ。

火属性のエンバーは、火の街から出ることなく、父の店を継ぐ夢に向かって頑張っていた。そんなある日、偶然自分とは正反対の自由な心を持つ水の青年、ウェイドと出会う。ウェイドと過ごすことで、初めて世界の広さに触れたエンバーは、自分の新たな可能性や本当にやりたいことについて考え始めるが…。

『マイ・エレメント』の感想と見どころ

映画『マイエレメント』の感想と見どころについて紹介していきます。

各属性について

本作は、多種多様なエレメント(元素)が生きる世界、エレメントシティが舞台です。

まずは元素の各属性について見ていきましょう。

火のエレメント(主人公・エンバー)
火のエレメントは、熱く燃えた「炭ナッツ」を好んで食べたり、赤ん坊はミルクでなく加熱性オイルを飲んだり、熱い生活を送っています。

パワフルな性質のため、ほかのエレメントに煙たがられることもしばしば。エンバーの両親は、エレメントシティに来たばかりのころ、火のエレメントだからという理由で入居拒否されていました。

主人公のエンバーは、燃えるように短気。熱くなりやすく、父の店を手伝っているときも、非常識な客についイライラしてしまいます。それでも父の夢だった店を継ぐために努力している、家族思いの火の女の子です。

水のエレメント(ウェイド)
透き通ったボディが美しい水のエレメント。火のエレメントとは、正反対の性質を持っており、柔和で寛容な性格をしています。

ウェイドは、涙もろく心やさしい水の青年。流れに身を任せるタイプで、落ちているスポンジや配水管に近づき体が吸い込まれてしまったりと、何かに入り込みがちです。

柔軟な考え方を持つウェイドら水のエレメントとの出会いにより、熱くなりやすく短気だったエンバーの性格にも変化が現れます。

風のエレメント
風のエレメントは、フワフワと雲のような可愛らしいビジュアルでありながら、どんな困難も風で吹き飛ばす強さを持っています。上下の概念に囚われず、空を軽快に飛び回ります。

土のエレメント
土のエレメントは、草木や花、フルーツなどが体から生えています。お互いの葉っぱのお手入れを欠かしません。自身から生えた花を意中の相手にプレゼントすることもあり、ロマンチストな一面も垣間見えます。

多様な種族が混じり合うエレメントシティが表すもの

先述のとおり、エレメントシティは火・水・風・土という多様な元素が入り混じっている街です。

しかし完全に共存できているわけではなく、パワフルで気が短く、苛立つと周囲を焼き払ってしまう火のエレメントに対する他エレメントたちの偏見が描かれています。

そのため、エレメントシティで火のエレメントは孤立気味であり、多くの火のエレメントたちは彼らだけの独自の生活区域「火の街」の中だけで生活しています。

これは、人間の世界でいうところの人種差別に近い現象なのではないでしょうか。

種族の違うもの同士の差別意識。相手に対する恐怖や偏見から、お互いを分かり合うことができない状況。

火のエレメントであるエンバーの父は、差別されてきた過去から、必要以上にほかの種族を恨むようになります。

エンバーの癇癪

主人公エンバーは、いわゆる癇癪持ちです。

怒りをコントロールすることが苦手で、お店での接客がうまくいかないと癇癪を起こし、紫色の焔を燃え上がらせてしまうことも。父の店を継ぐにはこの癇癪をなんとかしないといけないと言われ、プレッシャーを感じる日々が続きます。

しかし、エンバーはウェイドと出会い、お互いの話をしたり、彼の家族と過ごすうちに、この「癇癪」には今まで考えていなかった別の理由があるのではないかと思い当たります。

父のために頑張っていたエンバーでしたが、本当は店の経営よりも、ガラス工芸といった自分の個性を活かせる仕事に興味があったのです。

つまり癇癪は、押し殺していた感情のせいで起こるものだったのです。

ウェイドとの出会いで変わり始めるエンバー

エンバーの本当の気持ちに気づかせてくれたウェイドは、彼女にとってとてつもなく大きな存在となります。

そもそも火と水という正反対の二人は、結ばれることなど不可能だと言われていました。なぜなら、触れたらその瞬間水は消えてしまうからです。さらにエンバーの父は、水のエレメントを毛嫌いしていました。交際など反対されるに決まっています。

それでも、二人は自然と惹かれ合っていきます。

固定概念に囚われ、火の街に閉じこもり、自由に夢を追うことすらできなかったエンバー。ウェイドは彼女に、柔軟で自由な新しい世界を見せてあげます。

エンバーは、やっと自分の本当の気持ちに気づき、ウェイドのおかげで素直な自分でいれることに感謝します。

本作は、「人との出会いが自分を変える」という、他者との関わりの大切さを教えてくれる作品だと感じました。

『マイ・エレメント』が楽しめる人の特徴

映画『マイ・エレメント』が楽しめる人の主な特徴は、下記のとおりです。

  • ピクサー作品が好き
  • ディズニー作品が好き
  • 綺麗で独創的な世界観の映画が観たい
  • 綺麗な映像が観たい
  • ドラマチックな純愛が好き
  • ハッピーエンドの映画が観たい
  • 感動して涙したい

『マイ・エレメント』が好きな人におすすめの映画

ここでは、『マイ・エレメント』が好きな人におすすめしたい映画をご紹介します。ぜひ併せてご覧ください!

ソウルフルワールド

舞台はニューヨーク。主人公はジャズミュージシャンを夢見る音楽教師のジョー。しかしジョーは、夢が叶う前にマンホールに落下してしまう。

彼が迷い込んだ場所は、死後の世界−−ではなく、魂が地上に生まれつく前に「どんな自分になるか」決める世界だった。ジョーがソウルフルワールドで出会ったのは、やりたいことを見つけられず、「人間に生まれたくない」と長い間留まっている「22 番」と呼ばれる魂だった。 大きな夢のため、地上での人生を取り戻したいジョーは、22番に協力を求めるが…。

ディズニー&ピクサーによる長編アニメーション作品。監督は、『インサイド・ヘッド』『カールおじさんの空飛ぶ家』を手がけ、ピクサー・アニメーション・スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めるピート・ドクター。

当初は劇場公開予定でしたが、2020年新型コロナウイルス感染拡大により劇場公開を断念し、Disney+での独占配信に切り替えられた作品です。日本語吹き替え版の声優は、浜野健太と川栄李奈。アニメ界のアカデミー賞と名高い「アニー賞」を受賞。第93回アカデミー賞でも、長編アニメーション賞、作曲賞を受賞した名作です。

アーロと少年

兄や姉に比べて体が小さく、甘えん坊の末っ子アーロは、父親にべったりだった。そんなある日、アーロは川に落ち激流に飲み込まれてしまう。家族から遠く離れた見知らぬ土地へと流され、独りの寂しさと不安に苛まれたアーロ。彼はそこで、自分と同じ孤独な少年スポットと出会い、一緒に故郷を目指す冒険に出る…。

地球に隕石が衝突せず、恐竜が絶滅を免れた架空の世界が舞台の本作。文明と言葉をもつ恐竜と、言葉をもたない人間との出会いを描く、ディズニー&ピクサーによるアドベンチャーアニメーション。

日本では『カールじいさんの空飛ぶ家』と同時上映された短編作品『晴れ ときどき くもり』のピーター・ソーンが監督を務めた。

カールじいさんの空飛ぶ家

亡き妻エリーとの思い出の家で、独り静かに暮らしている78歳のカールじいさん。エリーの生前、2人は世界中を飛び回る冒険家のチャールズ・マンツに憧れ、いつか南米の秘境「パラダイスの滝」に行こうと約束していた。そして、周辺の再開発により静かな生活が失われつつあったある日、カールはエリーとの約束を果たすべく、パラダイスの滝を目指し人生最後の大冒険に出ることを決意する…。

『トイ・ストーリー』や『モンスターズ・インク』など、独創的な作品で高い人気と評価を得ているピクサー・アニメーション・スタジオ記念すべき長編10作目の作品です。

監督は『モンスターズ・インク』『ソウルフルワールド』を手がけたピート・ドクター。第82回アカデミー賞にて、長編アニメーション賞・作曲賞の2部門を受賞。また、1991年『美女と野獣』以来史上2例目となる、アニメーション作品での作品賞ノミネートも果たしました。

まとめ

以上、映画『マイ・エレメント』の感想と見どころをご紹介しました。

終始世界観の美しさに目を奪われっぱなしでしたが、観賞後はじんわり暖かい気持ちになり、人との出会いの大切さを実感できる素敵な作品です。

ハイクオリティのCGアニメーションに夜映像美はもちろんのこと、劇中で流れる音楽も音ハメが絶妙で、没入感があり最高です。ぜひ劇場の大画面で、世界観に酔いしれて欲しいです。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!