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【ネタバレあり】映画『リコリス・ピザ』感想。友達以上恋人未満。歳の差気にせず、疾走しろ!

こんにちは、映画好きライターの田中です。

ほぼ毎日映画を観ている私が、おすすめしたい映画をご紹介。

本日取り上げるのは、ポール・トーマス・アンダーソン監督による2021年製作映画『リコリス・ピザ』です。

※ネタバレ含みます

概要

『マグノリア』でベルリン国際映画祭の金熊賞受賞のほか、カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界3大映画祭のすべてで監督賞を受賞したポール・トーマス・アンダーソン監督作品。

自身の代表作『ブギーナイツ』と同じ1970年代のアメリカ、サンフェルナンド・バレーを舞台に描いた青春物語。

主人公のアラナとゲイリーの焦ったい恋模様を描く。

サンフェルナンド・バレー出身の3人姉妹バンド「HAIM(ハイム)」のアラナ・ハイムがアラナ役を務め、長編映画に初主演を果たす。また、アンダーソン監督が多くの作品でタッグを組んだ故フィリップ・シーモア・ホフマンの息子であるクーパー・ホフマンが、ゲイリー役を務めたことでも話題を呼んだ。

2022年の第94回アカデミー賞で作品、監督、脚本の3部門にノミネートされた。

映画『リコリス・ピザ』の配信状況

2023年8月24日現在、以下の動画配信サービスで視聴できます。

サービス名 視聴状況 初回お試し
U-NEXT 丸

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31日間無料

TELASA 丸

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2週間無料

Hulu バツ

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プライム・ビデオ バツ

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Netflix バツ

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ABEMA バツ

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2週間無料

DMM TV バツ

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あらすじ

舞台は1970年代、ハリウッド近郊のサンフェルナンド・バレー。高校生のゲイリー・ヴァレンタインは子役として華々しく活躍していた。一方、アラナ・ケインは、撮影助手として働くも、将来が見えないまま冴えない毎日を過ごしていた。

ゲイリーは、学校に写真撮影のためにやってきた年上女性、アラナに一目惚れする。未来になんの迷いもなく、自信満々のゲイリーに、アラナは戸惑いつつも魅力を感じ、拒めないでいた。ふたりの距離が近づいたり離れたりしながら、日々は過ぎていく…。

映画『リコリス・ピザ』の感想

映画『リコリス・ピザ』の感想や見どころを紹介していきます。

友達以上恋人未満

本作は、アルバム制作のために学校に来ていた女性撮影スタッフのアラナに、学生のゲイリーが一目惚れし恋が始まるわけですが、終始付かず離れず、「友達以上恋人未満」の焦ったい関係が続きます。

純愛ラブストーリーと思いきや、アラナもゲイリーもよそ見しがちで、ほかの異性に浮気をしてしまいます。

そういった異性関係もあり、二人はよく喧嘩をするのですが、不思議にあっさりと仲直りします。

進展しない関係が2時間続くからこそ、お互いを求めて駆け抜けるラストシーンは爽快でした。

恋人でも友情でもない関係ってどこか刹那的で素敵だな、と思わせてくれる映画でした。

アラナの葛藤

本作で印象的だったのは、アラナの葛藤。

なんとなく人生を過ごしてた25歳の彼女に、素敵だと声をかけてくれたの15歳のゲイリー。

10歳差の現実に、素直に気持ちを受け入れられないアラナ。

それもそのはず、若いゲイリーは目移りしがちで、すぐに気に入った女の子を口説いてしまう。

そんなゲイリーを間近で見ているからこそ、なおさら彼と一緒になれないアラナ。

さらにゲイリーは、野心に満ち溢れ、商才もあり自信満々で輝いている。俳優業だけでなく、持ち前の瞬発力で新しいビジネスにも飛び込んでいく。それに比べアラナは、能力はあるはずなのにいまいち活かせず、無情にも年齢だけ重ねていきます。ゲイリーに対し、劣等感があったのは間違いないでしょう。

しかし、どれだけすれ違っても、仲違いしても、アラナがピンチのとき、ゲイリーは必ず駆けつけて助けてくれました。

年齢差も、プライドも関係ない。一番大切なのは、その人のために全力で走った気持ち。アラナはやはり、ゲイリーを愛していたのです。

疾走

前述したとおり、本作では相手のために疾走するその気持ちが愛なのだと気付かせてくれます。

作中では疾走シーンが頻出し、それが二人の関係性に、とても効果的に作用します。

ゲイリーが殺人犯に間違われて連行された際も、アラナは全力で走って警察に駆けつけます。さらにゲイリーの身の潔白が証明されて解放されたときも、二人は並んで走り出します。

極め付けはラストシーン。すれ違いばかりだった二人が、お互いの大切さに気付くシーンでも、二人は相手を求めて疾走します。

二人は常に心を通わせているわけではありませんが、走っているときは、お互いを心から求めているときだということが分かります。

年齢差もプライドも気にせず、愛しているなら疾走しろ!

そんなメッセージを感じた素敵な疾走シーンでした。

映画『リコリス・ピザ』が楽しめる人の特徴

映画『リコリス・ピザ』が楽しめる人の主な特徴は、下記のとおりです。

  • 付かず離れずな青春映画が好き
  • 疾走感のある演出が好き
  • 音楽が効果的に使われている映画が好き
  • おしゃれな画が好き
  • 長い映画を一人でゆっくり観たい
  • 70年代のアメリカが好き

映画『リコリス・ピザ』が好きな人におすすめの映画

ここでは、映画『リコリス・ピザ』が好きな人におすすめしたい映画をご紹介します。ぜひ併せてご覧ください!

ザ・マスター

舞台は第二次世界大戦末期。アルコール依存症の帰還兵のフレディは、密航した船で新興宗教の教祖、ドッドと出会う。悩める人々の心を開放するドッドに心酔したフレディは、いつしかドッドの右腕にまでのぼりつめていく…。

ポール・トーマス・アンダーソンが『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007)以来、5年ぶりに手がけた監督作品。

フレディ役にホアキン・フェニックス、ドッド役にフィリップ・シーモア・ホフマン。2012年・第69回ベネチア国際映画祭で銀獅子(監督)賞、男優賞を受賞した。

マイ・プライベート・アイダホ

緊張すると突然眠り込んでしまう、ナルコレプシーという病気を抱えながらポートランドの路上で体を売るストリートキッズのマイク。マイクの親友スコットは市長の息子で、家を飛び出して男娼をしてお金を稼いでいた。

そんなある日、突如失踪した母親を探すことを決意したマイク。マイクは親友のスコットを誘い、兄の暮らす故郷、アイダホに向けてバイクで旅立つ…。

スター俳優、リバー・フェニックスとキアヌ・リーブスが共演し話題を呼んだ青春ロードムービー。

同性愛やドラッグなどの内容を、詩的な映像を通して独自の観点から描いたガス・バン・サント監督の傑作。リバーフェニックスの遺作『ダーク・ブラッド』(20121年公開)の公開にあわせ、2014年にリバーフェニックス特集上映でデジタル上映されました。

ジオラマボーイ・パノラマガール

東京に住む平凡な高校生、渋谷ハルコ。ある夜ハルコは、橋の上で倒れていた神奈川ケンイチに一目惚れをする。世紀の恋だとはしゃぐハルコだったが、真面目でおとなしいケンイチは、受験目前に衝動的に学校を辞めてしまい、それどころではなかった。さらに、勢いでナンパした女の子・マユミに夢中になっていき…。

『リバーズ・エッジ』『ヘルタースケルター』などで知られる漫画家の岡崎京子が1989年に刊行した同名コミック『ジオラマボーイ・パノラマガール』を実写映画化。

渋谷ハルコ役は、映画『小さな恋のうた』などで注目される山田杏奈。神奈川ケンイチ役は、山田と『小さな恋のうた』で共演している鈴木仁。監督・脚本は『PARKS パークス』『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の瀬田なつき。

まとめ

以上、映画『リコリス・ピザ』の感想や見どころをお伝えしました。

最後までお読みいただきありがとうございました!